2006年09月12日(火)
荒木経惟「天才アラーキー写真ノ方法」 [日々の徒然]
こんな本を読んでます。
内容は、アラーキー語録満載の語りおろしをライターが原稿に起こしたような感じ。写真論とか読んでも、ほとんど頭に残らないのですが、アラーキー語録の中で、「物語は被写体が持っている」という一言だけは頭に残りました。
写真家がテクニックの限りを尽くすのは、被写体の物語を引き出すためであって、写真家自身が「俺が、俺が」と出て行くようなものでは本来無いはず。でも、それが出ちゃうところが写真のおもしろさなんだけど、それはつまり、写真家の全てがさらけ出されてしまうのが写真であると言う事である。
良い写真とは、被写体の物語を引き出せている写真。良い写真家とは、全てをさらけ出すことができて、それが魅力的な人。
一言で要約してしまえば、アラーキーがこの本で言っている事は、上記のように集約されるように思いました。
無自覚に撮っていても、たまに良い写真が取れる事があるのは、すなわち被写体の物語を偶然引き出せたからなんでしょう。アラーキー式に言うなら「被写体とカメラマンのリズムが合ったから良い写真が撮れた」となるのかな。
アラーキーは「三度の飯より写真が好きだし、生活のリズムが写真と合っている」のだそうです。故に、写真を撮ることはすなわち生活することだと。流石に、そんな境地にまで至るのは、なかなか出来そうにありません。
今年、御歳66歳になる荒木経惟。やはり、ただのエロ親父ではありません・・・。
Posted by Julian at 19時04分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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