2006年10月10日(火)
Creative Controlとかレタッチとか [日々の徒然]
デジカメで撮影したRAWデータをTIFFやJPEGに変換することを「現像」と呼ぶようになったのって、いつごろからなんでしょう?
RAWを現像する際、例えばSILKYPIXなどでデフォルトのままで現像したとしても、多少なりともソフトウェアが何らかの処理をするため、できあがるJPEGやTIFFファイルは、ある意味レタッチ(あるいはCreative Control、「クレコ」とか「CreCo」とか言う方もいる)済みのファイルと言えるような気がします。
私は、Creative Controlとかレタッチとかについて、積極的に肯定派です。
私の写真は、それがデジタルカメラで写したモノであろうと、銀塩カメラで写したモノであろうと関係なしに、PCに画像データとして取り込んだモノについて割合まめにデータに手を加えています(撮影してWeb等で公開している写真の60%-70%程度?)。
初期の頃は、Photoshopの「自動レベル補正」ぐらいしか使っていなかったのですが、最近はレベル補正やホワイトバランスなどは撮影時のままにしておいて、写真によってコントラストをいじったり覆い焼きをしてみたり色々試すようになってきました。
写真データに手を加えることに躊躇が無くなったのは、DPPショップにフィルムの現像の際に併せてCD-Rの作成を依頼すると、プロフェッショナルな機械で作製したはずの写真データは、元のフィルムと比べて、かなり盛大に調整された画像になっていることに気づいたからです。
勿論、私の撮影技術が拙いから「盛大に」調整されているわけですが、DPPショップの修正を見て、素のままの拙い写真をそのまま見せるよりは、調整してできるだけ撮影者の意図が伝わるようにした方がいいと思うようになりました。
とはいえ、過ぎたるは及ばざるがごとしですので、敢えて不自然にしたいのか、できるだけ自然に写真らしく見せたいのかを最初に決めてから手を加えることにしています。
上の写真は、車体の緑のラインとホームの黄色いラインを強調するべく敢えて不自然に見せたかったため、全体に光量を落とした上にコントラストをきつめにして、トイカメラっぽい感じを狙って仕上げてみました。元の画像は、下の画像です。
はてさて、どちらが良いかは好みだとは思いますが・・・皆様はどちらが良いと思いますか?
Posted by Julian at 19時03分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 3 )
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コメント
私は上の写真の方がなんか「しっとり」していて好きですね。
私もレタッチは肯定派です。肯定するも何も、プロの人だってフィルムをプロラボであれこれ指示したりするんですよね?それがデジタルになって、自分でやりやすくなっただけで、やっていることは同じだと思うからです。
ただやっぱりレタッチするにはそれなりの知識が必要ですから、撮影者の意図を反映するには努力が必要だとは思います。そういう私は、まだ「自動」レタッチのレベルです・・・精進します!
自分も昔はレタッチには抵抗があったのですが銀塩関連の本とかを読むようになってフィルムでも同様なことを行って作者の作品にしていることを知ってから作品作りってそういうことなんだと理解できました。
今でもレタッチの技術は有りませんが、カメラの設定やRAW現像条件設定で自分好みに手を加えることは良くやります。
今回の写真は自分も上の写真の方に心が傾きます。
おー、お二人とも上の写真の方を気に入っていただけましたか(^^)。
最近、これと似たような、トイカメラ風の加工をよくやってます。
>>bluemagicさん
デジタル写真をWeb等を通じて様々な環境のディスプレイで見せる前提の場合、色については、正確に撮影者の意図を反映させることは不可能です。
そう思うと、モノクロ写真や、撮影者の意図を強調したレタッチも、ますますありだろうと思うのです。
勿論、ラボ作業をPCで行っているというのは正しい認識だと思います。
レタッチ嫌いなプロの方の多くは、「画質の劣化」を理由の上位に上げることが多いのですが、RAWを現像する時にある程度修正しておけば、実際のところ劣化はほとんど無いはずですし・・・。
>>おぎおぎさん
「レタッチ」というと、どうもマイナスのイメージがありますよね・・・。私も、結構抵抗があり、レタッチした写真は、「レタッチ写真」という別物と考えていたことさえありました。
しかし、モノは考えようで、銀塩のラボでは積極的に「技術」として行っていることをPCで再現しようと言うことであると考えれば、マイナスイメージを持つこと自体、実はおかしな事だったんですよね。
しかし、レタッチは、はまりすぎると底なし沼です。
適度に、時間をかけずにやれる範囲でやるぐらいが丁度良いのかも知れませんね・・・。