2012年01月16日(月)
SIGMA DP1s [写真機徒然]
SIGMAのカメラについて、カメラ雑誌や写真系のWebなどで使用感や画質について様々な記事を見かける。ごく最近も、4600万画素X3ダイレクトセンサーを搭載し実売で50万円以上するSD1を発売し、デジカメ好きの話題をさらった。
SIGMA製カメラに対する写真業界の論評は、カメラが変わっても大体いつも決まっている。曰わく「使いこなしが難しいが、条件や設定がズバリ当たると素晴らしい描写をする」と言うものだ。
まぁ、普通に考えて、避けておいた方が良い製品なのだろう(^^;)。
しかし、生来が天の邪鬼に出来ているため「避けた方が良いが、当たると素晴らしい」と言う場合の素晴らしさとは、いったいどのくらい素晴らしいものなのか、つい確かめたい衝動にかられてしまう。
で、一昨年の秋に、中野のフジヤカメラで後継機種発売後に値下げして販売されていたのを衝動買いしたのが、我がDP1sである。当時手元にあった初代GR DIGITALを下取りに出し、普及コンデジ程度を追い金して手に入れた。
実際に使ってみると、なるほどこれは使いこなしが難しいことがわかった。見た目からコンデジ並みの軽快さや自動撮影の性能を期待すると、思い切り期待をはずされることになる。
このカメラは、その全てが「foveonセンサーを使うためのカメラ」であり、それ以上でも以下でもない。マニュアル撮影でfoveonを使いこなせる人なら、普通のデジタルカメラでは撮れないような絵が撮れる。しかし、使いこなせなければ、標準以下の自動撮影制御性能が設定した、正直のところ標準以下のデジタル写真が撮れるだけのカメラなのだ。
多分、本気でDP1sの撮影性能を引き出そうとすると、銀塩フィルムよりも設定が大分シビアであると思われる(ちなみに、私には無理(^^;))。また、そうして撮影した画像も、撮影後に更にSIGMAの現像ソフトで微調整をしてやる必要がある。DP1sのRAWファイルには、確かに非常に豊かな階調が記録されているようなのだが、それを引き出すには、一枚一枚、X3センサの性能を引き出すよう調整しながら現像してやる必要があるのだ(こちらも、私には難しい・・・(^^;))。
ただし、偶然でも全てがうまく揃うと、確かに実に美しい写真が撮れる。しかし、それ以外は、露出、ホワイトバランス、コントラストなど、トイカメラみたいな結果になることさえある。自動撮影は、写りが安定しない。操作時の動作の遅さも、今時のデジタルカメラとは思えないものだ。
それにもかかわらず、時々持ち出したくなるのは、天の邪鬼故の気まぐれか、はたまたSIGMAの術中にはまっているのか・・・
今後もメインカメラになることはないだろうが、きっと折に触れ持ち出してしまうんだろう。
で、撮影地でいざ撮影し始めると「ああ、やめときゃ良かった」と後悔し、家に戻って現像し、たまたまよく写った1枚を見ると、「あれ?なかなかよく写るじゃん」となって、また時々持ち出したくなる。
やはり、術中にはまっているのかな(^^;)
Posted by Julian at 20時32分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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