2009年03月01日(日)
手塚治虫2009 [日々の徒然]
2月8日にNHK BS2で放送した「手塚治虫のすべて」と言う番組をHDD/DVDレコーダに録画しておいた。
忘れていたわけでもないのだが、今日になってその一部を見た。
まだほんの30分〜40分ほどしか見ていないが『NHK特集「手塚治虫・創作の秘密」』と題した1986年制作の番組が面白い。
手塚治虫は、漫画を書くとき、一人でマンションの一室に籠もる。
その部屋には、奥さん以外には誰も入れない。アシスタントもマネージャも玄関まで。家族も入れない。手塚治虫は、そうやって40年間、一人の空間を確保して漫画を描いてきた。
近所?に手塚プロダクションの事務所があり、アシスタントらはそこで仕事をしている。原稿の手塚が担当する部分が出来上がると、余裕があるときは自分で事務所に持って行く。余裕がなくなると、アシスタントやマネージャが玄関まで取りに来る。手塚番の雑誌編集者達は、事務所の一室でひたすらできあがりを待つ。しかし、どんなにテンパッても誰もマンションの中には入ってこない。
手塚治虫の仕事場のマンションとは、そう言う場所だったようだ。
番組中の中で印象に残ったのは、手塚が「創作というのは、一人の作業だ」と言った言葉である。
自分も、この言葉に賛成である。創作というのは、一人の空間が必要な作業なのだと思う。最近、仕事でもプライベートでも本当にそう感じている。
理詰めでなにかを形作っていく場合は、みんなで討議する時間も大事だ。でも、その前に、あるいはその後で、一人で考える時間も必要だと思う。
感覚的な作業の場合は、尚更一人の空間と時間が必要なのだはないかだろうか。
写真もまた、創作である。少なくとも撮っているときは、一人の時間と空間を独占しないと集中できない。
だからというわけでもないが、街撮りに出かけるときは、iPodからヘッドフォンに音楽を大音響で流しながら撮っていることが多い。一時、それを止めたことがあったのだが、案の定、あまり良い写真は撮れなかった。
撮影中に耳が塞がれていると、周囲に迷惑をかけていないかどうか、危険はないかどうか、否応なく常に周囲を見回すことになる。そう言うことも含めて、神経が刺激されているのかも知れない。また、耳が塞がれていることで、視覚から入ってきた情報を頭の中で好き勝手に解釈しているという面もあるかもしれない。
まぁ、趣味でやっていることだし、そう大した作品を撮っているわけではないのだから、別にそこまで拘ることもないのかもしれないが、趣味だからこそ、どうせなら、その時点での自分のベストな結果を常に追い求めるべきではないだろうか。
そう思って、またiPodを耳に街の撮影に行こうと思う。
Posted by Julian at 00時00分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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