2013年08月24日(土)
Leica M3 [お買い物]
しばらくFacebookやらtwitterやらにかまけていて、blogの更新がすっかり滞ってしまっている。
この間、結構色々なことがあった中で、撮影機材関連における一番のトピックは、ひょんな事から写真仲間からLeica M3を譲っていただけることになったことだ。
今年の春にM6を手にして使っているうちに、いつかはファインダー倍率が異なるM3も・・・と思ってはいた。でも、こんなに早く2台体制が実現するとは思っていなかった。
今回譲ってもらったM3は、シリアル番号から調べると、1959年ドイツ製のようだ。色はブラックだが、ブラックペイントモデルではない。前のオーナーも言っていた通り、後からブラックペイントを施した後塗りモデルらしい。ファインダー、シャッター等主要機能は好調である。
35mm画角にピッタリのM6と、50mm画角にピッタリのM3が揃ったことで、レンジファインダーボディは一気に充実した。
「写真は、レンズとフィルム(最近では撮像画素)で撮るものであり、ボディは関係ない」というのは、おそらく真実である。ボディは、フィルムを収めるシャッター機構付きの暗箱であり、写真の絵の描写には無関係だからだ。
自分が、暗箱であるボディを相対的に高価なライカにしたかったのには、理由がある。ま、理由と行っても、多分に情緒的なことで、論理的な理由ではない。
一番の理由は、布幕横走りのシャッターに起因するシャッター音の静寂さである。M6、M3のシャッター音は、ライカならではの機械精度と相まって、シャッター音がとてもなめらかかつ静かなのだ。これが撮影者のエモーションに良い影響を与える。すなわち、「撮る気にさせる」のだ。
二番目の理由は、ファインダーの見やすさである。よく調整された程度の良いライカのファインダーは、本当に見やすい。レンジファインダー機は、一眼レフ機と異なり、ファインダーは専用のファインダー窓を通じて外を見ている。この良し悪し、好みはあろうが、スナップを撮影するに際しては、自分はレンジファインダーが好きである。
ただ、ファインダーの見やすさについては、BESSA R3AやKonica Hexar RFも時代相応に進化しており、巷で言われるほどライカの絶対的なアドバンテージではなくなってきているとも思っている。
三番目の理由は、操作感触である。これは精密機械としてのライカならではのもので、手に馴染むというかなんというか、使ってみればわかるという類の感覚的なものだ。これこそ、なぜ世の中にこんなにライカ使いがいるのか、なぜこんなに古くて不便なカメラを使いたがるのかを理解する上で、結構重要なポイントだと思う。
自分が今までライカを手にすることを後回しにしてきた理由の一つは、まさにこの点が理解できなかったからなのだが、使ってみてすぐに理解できた。ライカは、使うと手放せなくなる「道具」なのである。
良いカメラ=道具があれば良い写真が撮れるのかといえば、それとこれとは関係ないことは明白だ。でも、良い機材は撮影者の精神に良い影響を与えるにちがいないとは思っている。
我が2台のライカは、写真を撮影する道具として通年でフル稼働することになる。道具が充実したことで、自分の写真に、良い影響が出るといいのだが・・・。
それはこれからの(いや、これまでもそうだったから永遠の)、課題である。
Posted by Julian at 14時56分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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